

フィンランドを代表するデザイナー、アルヴァ・アアルトによって生まれたベース、通称「アアルトベース」。
その唯一無二の美しい佇まいに惹かれつつも、「どう飾ればいいんだろう?」と購入を迷っている方も多いのではないでしょうか。
また、すでにお持ちの方も、いつもなんとなく決まった飾り方しかしていない…、と少しマンネリになっていませんか。
この特集では、フローリストの小野木 彩香さんに実際に花を活けていただきながら、アアルトベースの飾り方のアイデアやコツを教えていただきました。
実はアアルトベースは、とても自由に、気軽に、そして思いのままに楽しめる花器。アアルトベースの新しい魅力を感じながら、自分らしく楽しむヒントとして、ぜひご覧ください。

1936年にアルヴァ・アアルト によって発表されたコレクション。
フィンランドデザインを象徴する、世界で最も有名なガラス作品のひとつです。
有機的でやわらかなこのフォルムのモチーフは、湖の形や白樺の断面など、諸説存在すると言われています。
今回使うのはこのサイズ

初級編ハーブをラフに生ける

庭で摘んだハーブを、気取らずざっくりと。ベースの曲線を活かして一箇所にぎゅっとまとめると、ボリュームが出てセンス良く仕上がります。
キッチンのカウンターなどに飾って、グリーンの力強さと爽やかな香りを楽しんでみてください。
初級編スプレーバラで余白を楽しむ

1本の茎から枝分かれして咲くスプレーバラを、細かく切り分けてから、小さな95mmに丁寧に活けていきます。それぞれの花の向きや高さを少しずつ変えるのがポイント。花瓶の中に密な場所をつくらず、余白を意識して飾ると、可憐な表情が引き立ちます。
中級編大きな芍薬を飾る

果実のように丸く膨らんだ大きな芍薬。花瓶の広い面の窪みを利用して、すべての花を正面に向かって揃えるのが綺麗に見せるコツです。仕上げに大輪の隙間を埋めるようにグリーンを足すと、瑞々しさがより一層引き立ちます。

上から見たときのシルエットはまさに「扇形」。茎はベースの大きなカーブの部分にまとめると、大輪の重みにも負けずバランスが安定します。
上級編鉢植えのように胡蝶蘭を飾る

可憐なマイクロ胡蝶蘭を根がついたまま楽しむ、一味違ったアアルトベースの使い方。土や水の代わりに、やわらかな水苔をふんわりと敷き詰めて土台にします。根を育てながら飾るこの方法なら、2~3ヶ月もの長いあいだ美しい花を楽しむことができます。

天然の苔を乾燥させた「水苔」は、保水性と通気性に優れた素材です。表面が乾いてきたら水苔を湿らせるように水やりをすると、根がのびのびと成長し、胡蝶蘭ならではの持ちの良さを存分に発揮します。
初級編ブーケを束ねたまま飾る

プロが束ねてくれたブーケは絵になる美しさ。まずはそのままのかたちで贅沢に楽しむのがおすすめです。
口の広いアアルトベースなら、あらゆるかたちのブーケも受け止めてくれます。
お花を手前に向けてブーケのデザインを楽しんだり、カーブの部分に斜めに傾けてニュアンスを出したりと、気分に合わせて飾ってみてください。

上級編草花を華やかに活ける

広がりがあるベースのかたちを存分に活かして、360度どこから見ても美しい表情が楽しめるように活けた様子。食卓の中心に置くシーンをイメージしながら、あふれんばかりの草花をバランスよく配置して、ボリュームたっぷりに仕上げました。

たくさんの草花を生けるときは、かたちを安定させるように土台をつくるのが重要。
最初にしっかりとした枝ものを先に入れ、ベースの中で交互にクロスさせるように組みます。枝以外の花は、先ほどつくった枝の交差部分に引っ掛けるようなイメージで差し込んでいくと、立体的になり、思い通りの場所でぴたっと形が決まります。

茎を斜めにカットする。
垂直に切るよりも、斜めに切る方が切り口の面積がぐっと広くなり、花が水を吸いやすくなります。

葉っぱは水に
浸からないように。
葉が水に浸かったままだと、そこから腐敗がはじまり、水の中に細菌が繁殖します。

フローリストの小野木 彩香さん。free design 吉祥寺店がリニューアルした2021年から、店内の観葉植物や花器に生けるドライフラワーのコーディネートや、季節のブーケなどを届けていただいています。 2026年5月には、「北中植物商店」から独立し、「種と根」を新たにオープン。確かな目利きで仕入れられた美しい花や植物が多数並んでいます。
アクセス 世田谷区太子堂5-13-1
三軒茶屋駅徒歩7分
営業時間 11:00〜18:00
定休日 火水









































