
2025.10.10
僕たちの旅日記
– Buying Diary –
今回はその旅の様子をちょこっとご紹介します。旅先で出会った景色や時間を通じて、フィンランドの空気感を感じていただけたらと思います。

イカワ ユウタ珈琲と映画と音楽をこよなく愛す1児の父。人をクスっとさせることに生き甲斐を感じています。

イトウ アキラ5歳の娘と2歳の息子の2児の父。子どもと公園に行くことが毎週の楽しみ。毎晩の晩酌はかかせません。
SCENE 01
Artek Store & 2nd Cycle
アルテック本店&2nd Cycle
ヘルシンキのメインストリート沿い、ストックマンデパートのすぐそばに位置しています。 エリエル・サーリネン設計による歴史ある建物の中で、1936年の創業以来「すべての人の暮らしに良いデザインを」というアアルトの理念を今も体現し続ける場所です。




学校や工場などの施設で長く使われてきたアルテックの家具を買い取り、再び世に送り出すお店です。数々の貴重なヴィンテージプロダクトがずらりと並びます。 時間の経過によって劣化するのではなく、新たな魅力と価値をまとっていく、そんな“ものの美しさ”を感じられる空間です。
フリーデザインでヴィンテージも新品も分け隔てなく扱うのは、 いつまでも色褪せず、使い続けるほどに深まる魅力を伝えたいから。
アルテックの世界観には、僕たちが大切にしている想いが詰まっています。






SCENE 02
Artek Oy
アルテック本社
普段は関係者以外立ち入ることのできない場所ですが、正規ディーラーとして特別に招待していただきました。
オフィスの中には、現行品から過去のアーカイブまで、アルテックの家具が自然に使われていて、そのひとつひとつから、ブランドの歩みやデザインの息づかいを感じることができます。
アアルトの家具はどれもシンプルで清々しく、働く場所にも心地よく馴染んでいました。この空間で過ごすと、想像力や生産性まで高まっていくような気がします。














SCENE 03
Artek Factory
アルテック ファクトリー
最新の機械が導入されている一方で、想像以上に人の手がかけられていることに驚きました。 熟練の職人たちが、細かな加工から仕上げ、梱包まで丁寧に作業を重ねており、「この品質でこの価格は本当に良心的だな」と心から感じました。
工場内の撮影はNGでしたが、普段は立ち入ることのできない社員食堂など、工場の雰囲気をお楽しみください。








このソファーの背もたれの部分は、通常の4倍の大きさの「オバケ・スツール60」のL-レッグ。
工場長さんに聞いたところ、90年代に行われたArtekのエキシビジョン用に制作されたようで、2mを超えるstool60 が展示されていたとのこと。3本あるL-レッグの内の1本がこれで、残り2本は紛失してしまったそう。いつかどこからともなく出てこないかなぁ。
ちなみに、座り心地は、まあまあでした……!
SCENE 04
The Aalto House
アアルト自邸
部屋にはやわらかな光がたっぷりと差し込み、窓の外にも中にもグリーンが溶け込むように配置されていて、都会にいながらも自然とともに暮らす心地よさを感じられます。
現行品にはない、アアルトのさまざまなヴィンテージ家具が実際にどのように使われていたのかを見られるのもこの場所ならでは。 家具と一生を通じて付き合い、後世に引き継ぎながら永遠に使い続けることができるということを実感できます。
たくさん写真を撮ってきたので、ぜひ一枚一枚写真を通じて、その空気を感じていただけたら嬉しいです。














アルヴァとアイノが世界中を旅して集めた家具が、見事に調和している様子も印象的です。








2018年、フリーデザインの内装リニューアルした際に、入口付近の壁のモデルにしたアアルト邸の壁。
憧れのアアルト邸に思いを馳せ、相当な時間をかけて内装デザインを練りました。ほかにも店内の壁付け棚やチェストも参考にしたり、アアルト建築をイメージした箇所がいくつもある吉祥寺店。お店にご来店の際には、ぜひその点にもご注目ください。
SCENE 05
Studio Aalto
スタジオ・アアルト
円形劇場を思わせる階段状の中庭を囲むように設計された白い建物で、数々の名作がここから生まれました。
自然光がやわらかく広がるアトリエには、パイミオチェアやスツール60など、アルテックを代表する名作が並び、その光景はまさに圧巻。 天井から光が差し込む美しい階段を上ると、2階には製図室があり、かつては多いときで30人もの多国籍なスタッフが共に働いていたそうです。
大きな窓から差し込む光が心地よく、“良いデザインは良い環境から生まれる”そんなアアルトの哲学を感じる空間でした。














アアルト自邸と違って、玄関のある1階には自然光があまり入らないスタジオ。1階にある食堂、キッチンなどはちょっと薄暗い感じです。
自然光にこだわったアアルトがなぜ?と思いますが、理由は2階に建築家が働くスペースがあったためでした。階層の違いを光の使い方で表現していたそうです。
2階に近づくにつれて、少しずつ明るくなっていきます。仕事場がステージということですね!































