石川県南部で生産される九谷焼。宮内庁御用達の工芸品としてだけでなく、明治時代にウィーン万国博覧会に出展されて以来「ジャパン・クタニ」と呼ばれ、世界的にも有名です。透明な釉薬をかけて焼いたあと、「九谷五彩」と呼ばれる赤、紺青、黄、緑、紫の5色の絵具で「上絵付け」をほどこしますが、この絵付けが九谷焼最大の特徴であり、その魅力であると言われています。
そんな日本を代表する焼きものである九谷焼と世界中にファンのいる北欧出身の「ムーミン」がコラボレートした手塩皿の登場です。
「赤」はお皿の上のチーズに乗った「リトルミィ」、「紺青」はいつものバッグを手に持つ「ムーミンママ」とどこかうわの空の表情をしながら「ムーミンママ」に手を差しのべる「ムーミンパパ」、「黄」は花畑で仲睦まじく肩を寄せあう「ムーミン」と「スノークのお嬢さん(フローレン)」、「緑」はパイプをくわえにっこりとほほえむ「スナフキン」、「紫」は手に花を持ち軽やかに駆けている「ミムラ」。それぞれのキャラクターに合った色がお皿のフチを彩ります。さらに高台の内側には「署長さん」が描かれていたり、絵柄になっているイラストはすべて過去のバックナンバーのワンシーンから抜粋していたりと、ムーミンファンならずともその細やかな仕掛けに嬉しくなるはず。
シンプルでありながら、伝統色である九谷五彩や、九谷焼の特徴のひとつである細い線で描かれた下絵が活きているデザイン。絵柄の細かな部分まで上絵付けがほどこされ、下絵にのせられた顔料のぷっくりとした様に思わず見入ってしまいます。手作業ならではの風合いを際立たせるため、意図的に厚く太めに引かれたフチの線がムーミンたちののんびりとした印象とマッチ。
素材は磁器のため丈夫で耐久性があり、電子レンジでの使用も可能です。
ハレの席で醤油皿として使えば、会話のタネになり緊張した空気がなごむかもしれません。子どもたちが集まったら各々好きな色やキャラクターを選んでもらってお菓子をのせれば楽しいおもてなしに。ピアスやリングなどアクセサリーを置けば、朝の身支度にほっこりする瞬間が生まれます。ただ手にとって眺めるのもおすすめです。
伝統的な九谷五彩とムーミンたちの色とりどりのストーリーが広がるこの手塩皿は、日々の暮らしに色を添えてくれるでしょう。