九谷焼の伝統を汲みながら、独自のモダンな色使いや普段使いにちょうどいい器をつくり出す人気陶工、徳永遊心(とくながゆうしん)さん。「九谷青窯(くたにせいよう)」からの独立後はじめて展開するファン待望の新柄です。
徳永遊心さんは2003年に九谷青窯に入社。長きに渡り同窯で作陶を続けていましたが、2020年、金沢に自身の工房兼自宅を構え「遊心窯」という屋号を掲げ、再始動。今作品は成型から焼成まで一貫して遊心さんが行う、独立を記念した、フリーデザインオリジナルの作品です。遊心さんと何度も試作を重ねてつくり上げた、日々手に取りたくなるような器。裏には、独立後のサイン「遊」の文字が。ひとつひとつ丁寧につくられている手仕事の温かみが伝わってきます。
「色絵幸せ花繋ぎ」は、四枚の花びら→四(し)合わせ→幸せと、まるで言葉遊びをするように、イメージを膨らませていったそう。パステルカラーの色使いも、他の作品にはない可愛らしい印象です。遊心さんはこの作品のために新色のピンクと黄緑を考案。「九谷五彩(くたにごさい)」と呼ばれる、5色(緑・黄・紫・紺青・赤)の色絵の具を巧みに用い、九谷焼の流れを汲みつつも、遊心さん流にモダンにアレンジ。可愛らしい模様がより一層瑞々しい輝きを放ちます。
器だけでも魅力がありますが、食べ物を乗せることでその魅力が引き立ち、さらに食事も一層美味しそうに見せてくれます。ライナップは6寸皿と7寸皿の2種類。6寸皿は、デザートはもちろん、おかずを盛り付けたり、取り皿としても使いやすいサイズ。7寸皿はメインのおかずをのせる大皿としてもいいですし、ワンプレートとしてもちょうどいい大きさです。リムがあることでお料理を乗せた時に余白ができ、存在感のある一品になります。
和食器ですが、北欧食器と組み合わせても相性がよく、毎日の食卓に欠かすことができない器になるはずです。