「やくさじ」という、ちょっと変わった名前のスプーン。実は計量スプーンなのです。金属加工の一大産地・新潟県燕市で生まれたブランド「コンテ/conte」のもの。計量したときの「大体このくらい」の「約」であり、計量だけでなく何「役」にもなれることから、「やくさじ」なのだとか。
「5ml」と「15ml」の小さじと大さじ。長めの柄を手にとると伝わる、しっくりくる感じは、指のカーブに沿うように少しだけ凹ませてあるから。
すくう為の皿部分が浅くできているのですが、醤油を注いでみると、溢れることなくぴったり収まりました。柄が皿部分の水平を保ちやすい角度で付いているから、自然と安定感のある持ち方になるようです。
また、長い柄は、瓶詰めの中のジャムをすくうときや、計った調味料をスープに入れてそのまま混ぜたり、など、何役もこなしてくれます。
一般的な計量スプーンは、薄くて曲がりやすい素材が多いのですが、このやくさじは18-8ステンレス製。固まった砂糖をほぐすのにも使えるくらいの強度があります。そして一切の無駄を省いたそのかたちとマットな仕上げは、そのまま食卓の上でも使いたくなるほど。
調理作業の効率を上げ、一つで何役もこなしてくれる。まさに「益(やく)」となるさじなのです。