1873年に創立したフィンランドの陶器メーカー「アラビア/ARABIA」が、2023年に創業150周年を迎えました。それを記念してデザインされたのが、「プータルフリ/Puutarhurit」シリーズです。
フィンランド語で、「ガーデナー(庭師)たち」を意味するその名のとおり、草や花の間から顔を覗かせる庭師たちが描かれています。
デザインしたのは、フィンランドのアーティストであり、視覚デザイナーのアルミ・テヴァ/Armi Teva(1992-)。イラスト、デザイン、陶芸、ガラスアートなどを学んできました。そんな彼女が広く知られるきっかけとなったのは、人の顔をモチーフにした陶製の立体作品。プータルフリに描かれている草木と人の顔は、テヴァのお気に入りのモチーフです。このユーモラスで個性的なデザインは、先に発売された本国フィンランドでも好評を得ています。

ラインナップは、「プレート19cm」「ボウル13cm」「マグ0.3L」の3種類。器いっぱいにイラストが配置されているのにまとまって見えるのは、輪郭を描く黒いライン以外は、青2色と赤1色のみというミニマルなカラーリングゆえでしょう。顔を覗かせているというよりは、植物たちと一体化しているような庭師たち。ゆるいタッチで描かれたモチーフを眺めていると、肩の力が抜けて、愉快な気持ちになります。「目から植物が生えている」、「こっちは茎が髪型みたいになっている」と、面白がりながら使えるのもこの器のチャームポイント。楽しい食卓づくりに一役買ってくれること間違いなしです。