2021年6月公開
朝、顔を拭くのにはじまり、洗面所やキッチン、トイレ、バスルームなど、家中の水回りで欠かせないタオル。
直に肌に触れるものだから、こだわって選びたいけれど、自分に合ったタオルって一体どんなものだろう……?
そんな迷えるタオル選びの参考になるべく、お客様からのご質問をもとに当店のスタッフが徹底的に検証してみました!
\ お客様からのよくあるご質問 /
・ メーカーごとに異なるサイズ。どれが一番使いやすい大きさなの?
・ お風呂上りに全身を拭くタオルは、どれがオススメ?
・ 洗面所やキッチンで使うタオル、ずっと濡れているからカビが心配……。
・ よく吸って、すぐ乾くタオルはどれ?!
・ 柔軟剤を使っちゃダメって本当?
使ったり、洗ったり、計ったり、乾かしたり……。実際に検証してみます!
比べるアイテム
プリマベーラ
- ブランド
- コンテックス
- 種 類
- フェイスタオル
バスタオル - 素 材
- 綿100%
インナーパイルタオル
- ブランド
- 神藤タオル
- 種 類
- フェイスタオル
バスタオル - 素 材
- 綿100%(オーガニック)
2.5重ガーゼタオル
- ブランド
- 神藤タオル
- 種 類
- バスタオルM
バスタオルL - 素 材
- 綿100%
ユキネ
- ブランド
- 神藤タオル
- 種 類
- フェイスタオル
バスタオル - 素 材
- 綿100%(一部オーガニック)
ウキハ タオル
- ブランド
- ヤーンホーム
- 種 類
- フェイスタオル
バスタオル - 素 材
- 表地 綿100%
中地 綿85%、ポリプロピレン15%
ベーシックソフトタオル
- ブランド
- ファイバーアートステューディオ
- 種 類
- フェイスタオル/バスタオル
- 素 材
- 綿100%(オーガニック)
超長綿ジャカードタオル
- ブランド
- ファイバーアートステューディオ
- 種 類
- フェイスタオル
バスタオル - 素 材
- 綿100%(超長綿)
ハーフカットタオル
- ブランド
- ファイバーアートステューディオ
- 種 類
- フェイスタオル
バスタオル - 素 材
- 綿100%
サイズを検証する
メーカーごとに長さも幅もまちまち。まずは、フェイスタオルとバスタオル、それぞれの大きさの違いを確認してみましょう。
【フェイスタオル】
身長の異なるスタッフで「フェイスタオル」のサイズ感を比べてみました。
左から、175cm、161cm、154cmのスタッフです。
①80×34cmの場合
(ウキハ フェイスタオルで検証)
当店で扱うフェイスタオルの7種類中4種類がこの80×34cm。洗面所で顔や手を拭くのには充分な大きさです。一般的なタオルハンガーへの収まりもいいサイズ。ただ、首からかけて使うには若干短く感じるかもしれません。
②85×34cmの場合
(プリマベーラ フェイスタオルで検証)
当店で扱うフェイスタオルの中では85cmと一番長さがあるタイプ。肩からかけると肘や胸元まで届くので、ジムやランニングのときなど、首からかけて汗拭きタオルとして使っても余裕があります。
当店で扱っているフェイスタオルは、7種類中4種類が80cm×34cm。手や顔を拭くために設計されているだけあって、タオルハンガーに収まりやすいサイズです。一方、一番長さのある85×34cmの「プリマベーラ」は、二つ折りにしてタオルハンガーにかけると、80cm×34cmと比べて約2.5cm長くなるので、タオルハンガーから床までの距離が短い場合には注意が必要です。
ちなみに、頭に巻いて結んだり折り込んだりするには、長さ80cmでも84cmでも短く感じられました。
幅については、ほとんどのタオルが34cmの中、唯一「インナーパイルタオル」が29cmという狭い幅につくられています。タオルハンガーや収納スペースが狭い場合に重宝するサイズ感です。
フェイスタオルはバスタオルと比べて、洗濯の際にかさ張らず、干すときも乾きやすく場所を取らないのがいいところ。家族が多かったり、洗濯する頻度が多い場合は、バスタオルを使わずフェイスタオルを複数枚使って全身を拭くという手もあります。
長さ、幅ともに数センチの違いですが、手や顔用、汗拭き用、全身用かで微妙な使い勝手の差が出ます。用途に合うサイズを選びましょう。
【バスタオル】
身長の異なるスタッフで「バスタオル」のサイズ感を比べてみました。
左から、175cm、161cm、154cmのスタッフです。
③100×58cmの場合
(2.5重ガーゼ バスタオルMで検証)
一般的なバスタオルより小さく、フェイスタオルより大きいサイズ。頭に巻くのにちょうどよく、枕カバーなどにもぴったりな大きさです。
④125×60cmの場合
(超長綿ジャカード バスタオルで検証)
9種類中3種類がこの大きさ。肩からかけた場合、身長154cmにはたっぷり目、161cmに丁度よく、175cmにはやや短めな印象ですが、お風呂上りに全身を拭くのには、どの身長の人もしっかり水分を拭きとれるサイズ感です。
⑤140×86cmの場合
(2.5重ガーゼ バスタオルLで検証)
一般的なバスタオルよりかなり大きめ。身長154cmから175cmまで、しっかりと身体を覆うことができます。肩掛け、ひざ掛け、子ども用の肌掛けとしても便利なサイズ。
当店で扱っているバスタオルは、長さ100cm〜140cm、幅58cm〜80cmと、かなり大きさに違いが見られます。全身を拭く場合は、小柄な方は幅58cmのものでも充分ですが、長身の方は幅60cm以上のものがおすすめです。
バスタオルは、すべて頭に巻く場合ことが可能ですが、長さ100cmくらいがちょうどよく感じました。
肩やひざ掛け用には長さ100cmはやや小さく、125cm以上のものがおすすめ。長さ140cmは、ソファーや寝具に敷いてカバーにしたり、小さな子どもの寝具にも丁度いい大きさです。
触り心地、織り方、デザインについて検証する
好みによって感じ方が分かれる部分。すべてのタオルを並べ、趣味は違ってもタオルにはこだわりのあるスタッフが、使いながら比べてみました。
私たちが検証します!
30代。1人暮らし。
水回りではパイル地の「ユキネ」を使っていますが、ガーゼ地が好きなので「インナーパイルタオル」を枕カバーに、「2.5重ガーゼタオル」をひざ掛けに使っています。
30代。2人暮らし+猫1匹。
引っ越しのときに実家のタオルを持ってきて、何となくそれを使っています。最近、「ベーシックソフトタオル」を使い始めたのをきっかけに
他のいろんなタオルも使ってみたいと思いました。
40代。1人暮らし+猫1匹。
「インナーパイルタオル」と、頂き物のタオルなどいろいろ使っています。古いタオルが傷んできたので、気に行ったものがあれば補充したいです。
触り心地はどうですか?
一概にタオルと言っても、ふわふわ系、さらさら系、しっとり系などいろいろありますよね。当店で取り扱っているタオルって、個性的なものも多いですよね。
それで言うと、「インナーパイル」は、やっぱり新触感で、衝撃的でしたね。
■インナーパイルタオル(神藤タオル)
表面はガーゼでさらさらした手触りなのに、中にパイル地が入っていて、全体的にふかふかなんですよね。
2枚のガーゼの間にパイル生地を挟み込んだ独自の製法。
弾力とボリュームがあります。
このボリュームによるものなのか、「フェイスタオル」で何度手を拭いてもビシャビシャにならず、拭き残しも感じられません。
花粉症の季節など、肌に触れるものすべてが気になるときに、ガーゼの肌触りは心地いいですね。
ガーゼって、包帯など医療用にも使われますし、清潔で肌によさそう。ガーゼの繊細な肌触りと、パイルの吸水力。両方兼ね備えたアイデア商品だと思います。
■2.5重ガーゼタオル(神藤タオル)
「2.5重ガーゼタオル」は、すべてガーゼ素材だけでつくられたタオルですね。3層になっていて、真ん中のガーゼの織り方が変則的でガーゼの量が半分になっているので、ガーゼだけでつくられているのに、ぺしゃんとしないで、ふんわりしているんです。
さらっとした肌触りで、ボリュームが少ない分、くるくる丸めて収納したり、持ち歩いたりしやすいところが、他にはない魅力ですね。Lサイズはすべてのタオルの中で一番大きいのに、全然かさ張らないので、洗濯する時もラクです。
2層のガーゼの間に、変則的な織り方で半分の量にしたガーゼ層を挟んだ独自の製法。
薄手でかさばらずボリュームが少ない。
ただやっぱり、何度も拭くとべちゃっとしてしまいますが、透けて向こう側が見えるほど薄手なので、次に使うときまでに乾いてくれそう。
赤ちゃんのお包みにしたり、夏掛けみたいに使うのにすごく適している気がします。私は、リモートワークのときは、ブランケットとして、ひざや肩に掛けて使っていますよ。
■ハーフカットタオル(ファイバーアートステューディオ)
特徴的な触り心地といえば、「ハーフカットタオル」!
ビロードとか、絨毯とかを思わせる触り心地ですね。光沢のある質感も特徴的です。
表面が密集しているから、水をはじいてしまうのかと思いましたが、実際は、すっと水が吸い込まれていきますね。
パイルのループを若干残してカットする「セミシャーリング」加工によりビロードのような感触。
ベルベットのような表面と、パイルの密集した裏面。
表面のパイルのループが予めカットされているので、ほつれたりしにくそうなのも魅力です。
すべてのタオルの中で唯一、表裏の織り方が異なっているので、表で顔を拭いて、裏で体を拭いて、など使い分けも楽しめますね。
軽さはどうですか?
■プリマベーラ(コンテックス)
軽さといえばダントツ「プリマベーラ」じゃないですか?
一見普通のタオルなんだけど、持ってみるとびっくりするほど軽くて、スフレみたいな触感。ふわふわ。
ほんと、スフレですね。もっと重厚な感じかと思っていたけど、実際に触ると、軽さと柔らかさに驚きます。パイル地なんだけど、普通のタオルとは全然違う、エアリーな感じ。両端は薄いガーゼ地になっていて、ごわつきが無いのもいいですね。
表面の様子。昔ながらの低速織り機でゆっくりと織り上げられたパイル地。
端はガーゼ織り。
軽さの秘訣は、糸の細さにあるそうです。通常の半分の細さの糸って、普通の機械では織れないらしいですよ。旧式の織機で、ゆっくり丁寧に織られているから、空気を含んでこんなにふわふわになるんですね。
■ウキハタオル(ヤーン ホーム)
「ウキハタオル」も軽さが際立っていますね。
そして、一番の変わり種かもしれません。
確かに。はじめは、これ、タオル?って思いましたもん。
未使用のもは、特に張りがあるから、ベットマットのような感じに見えるんですよね。
医療用脱脂綿をガーゼで挟んだ「ガーゼキルト」。
洗うごとにふんわり柔らかくなります。
洗いをかけると、ふんわりしますね。
普通、洗うほどヘタっていくものですが、こちらはどんどん育っていく感じですね。
キルティング加工が施されているので形がしっかりしていて、タオルとしても敷物としても、どちらでも使い勝手がよさそう。
ベビーベッドに敷いたり、ベビーカーに敷いても、よれない感じが重宝しそうですね。
薄手でたたみやすいので、収納にも困らなそうです。
長く使い続けられそうなのは、どれですか?
■ユキネ(神藤タオル)
「ユキネ」は、使いはじめはキュッキュッと、雪を握ったときのような感触がするのですが、洗っていくとふんわり滑らかになっていく不思議なタオル。
パイル織り。縦糸のパイルに白、横糸に色を加えた、独特なカラー。
「後ざらし」に倍の手間をかけることによって、綿本来の持つ吸水性を高めています。
コットンの天然由来の油分や不純物とか、糸に付着した糊などが繊維に残っていると、充分に吸水してくれないそうです。そういったものを、製造工程の一番最後に洗い落とすことを「後ざらし」っていうそうですが、この「ユキネ」はその工程に通常の倍の手間をかけて、綿本来の持つ吸水性を高めているそうですよ。
その「後ざらし」が、キュッキュッていう感触になるんですね。
タオルって、使っていくうちにどうしても劣化していくものだと思っていましたが、「ユキネ」は1年くらい使ってもダメージを感じません。逆にどんどん馴染んでいく感じがしますね。
■ベーシックソフトタオル(ファイバーアートステューディオ)
「ベーシックソフトタオル」は、ふんわりとした触り心地で、みっちりと目の詰まった感じ。前出の「ユキネ」とタイプは似ていますが、より重量感がありますね。
ホテルのタオルのような、しっかりとした高級感のある風合いですね。
ベストな感触をめざしてパイルの長さと密度が設計されています。
ヘム(縁)は幅5㎜という細い仕様。
これだけ風合いがよいと、洗濯してゴワゴワになってしまったらどうしようって思ってしまいますが、このタオルは柔らかさが損なわれないんです。それは、原材料の綿が完熟後に手摘みで収穫されているから、ストローのような形をした綿の繊維が潰れることなく、ふわっと弾力が保たれるからだそうですよ。
タオルって、毎日使うものだからこそ、年月を経ても品質が変わらないというのは大きな魅力ですね。
■超長綿ジャカードタオル(ファイバーアートステューディオ)
洗濯に対する強度と言えば、「超長綿ジャカードタオル」は最強かもしれませんよ。
いつまでもずっとやわらかい品質が続いたらいいのに……っていう願いを叶えるべくつくられたタオルだそうです。
超長綿は、綿の全生産量のうち、およそ5%しか収穫できない特別なものだそうですよ。通常の綿が20〜25mmのところ、超長綿の繊維は35mm以上と長く細いのが特徴だそうです。なめらかでしっとり。光沢が美しいのもこのタオルの魅力ですね。
なめらかでツヤがあり、しっとりと柔らかな触り心地。
表と裏の様子。裏面は格子模様が目立たなくなります。
「綿のカシミア」って言われる超長綿でつくられる糸は、つなぎ目が少なく丈夫だそうです。タフだから、長く柔らかさを保てるのですね。
重量感があるから、お風呂上りの身体にフィットしてくれるのもいいですね。
デザインはどうですか?
デザインは、どれも無地ですっきりしていいですが、「神藤タオル」のブランドタグは、表面に潔く縫い付けられているのが格好よくて印象的です。
よく見ると、洗濯表記がブランドタグの中にデザインされていて、洗濯タグが付いていないんですね。
「ヤーンホーム」のタグも、表面に縫い付けられていますね。キルティングの生地のいいアクセントになっています。
インナーパイルタオル(神藤タオル)のタグ
ウキハタオル(ヤーンホーム)のタグ
神藤タオルの中でも「ユキネ」はカラーバリエーションが豊富なんですけど、縦糸が白、横糸が色になっているので、色違いで並べても統一感があるのが素敵です。家族で使い分けられるのもいいですね。
5色のカラーバリエーションがある「ハーフカットタオル」は、発色が鮮やかでいいですね。アウトドアやスポーツ時に映えそうです。
ユキネ(神藤タオル)のカラーバリエーション
ハーフカットタオル(ファイバーアートステューディオ)のカラーバリエーション
「ベーシックソフトタオル」と「プリマベーラ」は、ナチュラル系のアースカラーで、優しい配色。長く使っても飽きないし、どんなインテリアにもなじみそう。
ベーシックソフトタオル(ファイバーアートステューディオ)のカラーバリエーション
プリマベーラ(コンテックス)のカラーバリエーション
素材についてはどうですか?
素材といえば、オーガニックコットンが、気になります。
オーガニックコットンを使っているのは、「インナーパイルタオル」「2.5重ガーゼタオル」「ユキネ(シロ)」「ベーシックソフトタオル」ですね。
オーガニックコットンって、そもそも何が違うんだろうって調べてみたのですが、農薬を使っていないだけではなく、綿花を収穫するときに、枯葉剤を使っていないことに大きな差があるようですね。
枯葉剤を使って葉を枯らすことで収穫しやすくなるそうですが、人にも環境にも害がありますね。
それに、オーガニックコットンは、農薬によって綿花が持つ自然の油分が損なわれず、ふんわりと弾力があると言われていますね。
これからの時代は、自分が使うものが、どんな素材で、どんな工程でつくられているのか、無関心ではいられませんね。
吸水力を検証する
タオルを選ぶとき、あるいは一番気になるのが、吸水力ではないでしょうか?
そこで、どのくらい水を含むことができるのか、実際に水を吸わせて計量し、乾いた状態との差を量ります。大きさによって条件が異なってしまうので、吸水率を算出して比べてみました。
《検証方法》
①数回洗って完全に乾いた状態のフェイスタオルの重さを量ります。
②洗面器に水を張り、タオルにしっかり水を吸わせた後、1分間ぶら下げて水を切ります。
③吸水したタオルの重さを量ります。
左上から、プリマベーラ、インナーパイル、2.5重ガーゼ、ユキネ。
左下から、ウキハ、ベーシックソフト、超長綿ジャカード、ハーフカットの値。
吸水力の最大値(③)から、濡らす前の重さ(①)を引いた値を、さらに乾燥時の値で割ったものを「吸水率」とし、吸水率の高いものから表にしてみました。
《数式》
(吸水力の最大値③ − 濡らす前の重さ①) ÷ 濡らす前の重さ① = 最大吸水率
商品名 | 乾燥時 (g) |
最大吸水時 (g) |
吸水率 (max) |
|
1 | ウキハ タオル(フェイス) | 84 | 556 | 652% |
2 | プリマベーラ(フェイス) | 76 | 539 | 609% |
3 | ハーフカットタオル(フェイス) | 116 | 680 | 486% |
4 | インナーパイルタオル(フェイス) | 95 | 548 | 477% |
5 | ユキネ(フェイス) | 97 | 526 | 442% |
6 | 2.5重ガーゼタオル(バスM) | 160 | 813 | 408% |
7 | ベーシックソフトタオル(フェイス) | 116 | 556 | 379% |
8 | 超長綿ジャカードタオル(フェイス) | 136 | 622 | 357% |
今回の実験の方式では、「ウキハタオル(ヤーンホーム)」「プリマベーラタオル(コンテックス)」「ハーフカットタオル(ファイバーアートステューディオ)」が最も吸水性の高いタオルという結果になりました。4位の「インナーパイルタオル(神藤タオル)」も3位と僅差でした。
上位4位までの共通点としては、空気層を多く含んでいる、ふかふかしたタイプ。1位の「ウキハ」は、中綿に脱脂綿が使われており、その実力を発揮していると思われます。
乾きやすさを検証する
洗濯物が多いとき、または、室内で干さなければならないとき、乾きやすいタオルだと助かりますね。今回は、同じ脱水機にかけたタオルを一斉に干して、30分毎に重さを量り、乾きやすさを検証してみました。
《検証方法》
①実験日は、2021年3月24日。東京都武蔵野市。気温18℃。
12時35分に実験をスタートしました。
②濡らす前の重さを量る。
③洗面器でタオルをそれぞれ濡らします。
④洗濯機で同時に5分間脱水したタオルを、一斉に室内で物干し竿に掛けてから、外に出して干します。
⑤干した場所は2階のベランダ。雲一つない、晴天の空です。30分ごとに重さを量り、濡らす前の重さ(②)に到達したら、完全に乾いたこととします。
商品名 | 乾燥時 | 脱水後 | 30分後 (g) |
1時間後 (g) |
1時間30分後(g) | 乾くまでの時間 | |
1 | プリマベーラ(フェイス) | 76 | 142 | 80 | 74 | 1H | |
2 | インナーパイルタオル(フェイス) | 95 | 145 | 122 | 96 | 94 | 1.5H |
2 | 2.5重ガーゼタオル(バスM) | 160 | 214 | 203 | 163 | 158 | 1.5H |
2 | ユキネ(フェイス) | 97 | 183 | 113 | 99 | 95 | 1.5H |
2 | ウキハ タオル(フェイス) | 84 | 173 | 100 | 86 | 82 | 1.5H |
2 | ベーシックソフトタオル(フェイス) | 116 | 316 | 143 | 118 | 114 | 1.5H |
2 | 超長綿ジャカードタオル(フェイス) | 136 | 198 | 174 | 138 | 133 | 1.5H |
2 | ハーフカットタオル(フェイス) | 116 | 226 | 153 | 118 | 113 | 1.5H |
プリマベーラが1時間で完全に乾きました。それ以外もすべて1時間30分以内に乾いてしまい、ほとんど差が出ませんでした。 そこで、1時間の時点で乾いている割合で、順番に並べてみました。
商品名 | 30分後 | 1時間 | 1時間30分後 | |
1 | プリマベーラ(フェイス) | 95.0% | 102.7% | |
2 | インナーパイルタオル(フェイス) | 77.9% | 99.0% | 101.1% |
3 | ベーシックソフトタオル(フェイス) | 81.1% | 98.3% | 101.8% |
3 | ハーフカットタオル(フェイス) | 75.8% | 98.3% | 102.7% |
4 | 2.5重ガーゼタオル(バスM) | 78.8% | 98.2% | 101.3% |
5 | 超長綿ジャカードタオル(フェイス) | 78.2% | 98.0% | 102.3% |
5 | ユキネ(フェイス) | 95.8% | 98.0% | 102.1% |
6 | ウキハ タオル(フェイス) | 84.0% | 97.7% | 102.4% |
天気がよかったこともあり、すべてのタオルがすぐに乾き、大きな差は出ませんでした。しっかり乾いたため、すべてのアイテムで、濡らす前より軽くなる現象が起きていました。
下位になってしまったアイテムの共通点は、1時間の時点で、ヘム(縁)の部分に湿り気が残っている感じがしました。ヘムが薄かったり、ヘムの面積が小さいものは、比較的乾く時間が早かったように思います。ヘム以外の本体部分では、ほぼ差がありませんでした。
洗濯方法ついて検証する
折角のお気に入りのタオルも、洗濯の仕方を間違ってしまうと、本来の実力が発揮できなかったり、傷んでしまったりすることも……。そこで、お手入れ方法について、洗濯タグを見ながら確認してみました。各メーカーの方からアドバイスもいただいておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
洗濯タグ | 商品名 | 洗濯機 | 乾燥機 | その他 |
プリマベーラ (コンテックス) |
〇 40℃まで |
〇 低温 |
・酸素系漂白剤、アイロン使用可。 ・塩素系漂白剤の使用不可。 |
|
インナーパイルタオル (神藤タオル) |
〇 | 〇 低温 |
・塩素系漂白剤の使用不可。 ・洗濯ネット推奨。 ・過度な柔軟剤は控えて優しく洗ってください。 |
|
2.5重ガーゼタオル (神藤タオル) |
〇 | 〇 低温 |
・塩素系漂白剤の使用不可。 ・過度な柔軟剤は控えて優しく洗ってください。 |
|
ユキネ (神藤タオル) |
〇 | 〇 低温 |
・塩素系漂白剤の使用不可。 ・過度な柔軟剤は控えて優しく洗ってください。 |
|
ウキハ タオル (ヤーンホーム) |
〇 40℃まで |
× | ・酸素系漂白剤使用可。 ・ドライクリーニング不可。 ・柔軟剤、塩素系漂白剤の使用不可。 |
|
ベーシックソフトタオル (ファイバーアートステューディオ) |
〇 40℃まで |
× | ・洗濯ネットをご使用下さい。 ・柔軟剤、塩素系漂白剤の使用不可。 |
|
超長綿ジャカードタオル (ファイバーアートステューディオ) |
〇 40℃まで |
× | ・洗濯ネットをご使用下さい。 ・柔軟剤、塩素系漂白剤の使用不可。 |
|
ハーフカットタオル (ファイバーアートステューディオ) |
〇 40℃まで |
× | ・洗濯ネットをご使用下さい。 ・柔軟剤、塩素系漂白剤の使用不可。 |
素材や織り方などの製法がそれぞれ異なるため、お手入れに関しては若干違いがありますが、どのタオルにも共通して言えるのは「たっぷりの水で洗うこと、柔軟剤を使いすぎると、吸水力が落ちてしまうので、なるべく避けること」、「洗濯ネットを使うと安心」ということ。
神藤タオルさんによると、「インナーパイルタオル」は、織り構造が特殊かつ生地密度が粗めなので、ぜひネットを使用してほしいとのこと。また「インナーパイルタオル」「2.5重ガーゼタオル」「ユキネ」は、吸水性を高めるために、コットンの天然由来の油分や不純物などを製造工程の一番最後に洗い落とす「後ざらし」をしているので、柔軟剤を使い過ぎると吸水が悪くなったり繊維が傷んでしまうことがあるそうです。
また、ヤーンホームさんによると、脱脂綿にガーゼをかぶせキルティング加工を施している「ウキハタオル」は、しっかり形を整えてから干してくださいとのことです。
どのタオルも、脱水するとくしゃっと丸まってしまいますので、優しくほぐし、形を整え、洗濯表記に従って干してみたところ、どれもきれいに乾かすことができました。
まとめ
《おまけ》スタッフ愛用コメント
フリーデザインのスタッフも愛用しています。使った感想も、ぜひセレクトの参考にしてみてください。
スタッフ名: さとる
30代、妻と子ども1人と3人暮らし
愛用品: インナーパイル バスタオル(神藤タオル)
使用歴: 約2年6カ月
『2年半前に結婚式を挙げた際、引き出物として「インナーパイル バスタオル」を選びました。選んだ理由は、軽くてデザインがよくて、ボリューム感も丁度よかったから。何より、他のスタッフから推められたことが大きかったです。
それから毎日、実際に自分でもお風呂上りに使っています。それまで使っていたタオルは、天日に干すと、パリパリになってしまっていましたが、インナーパイルはいつもふんわりしているのが気に入っています。吸水性も高いと思います。
挙式から随分経った最近でも、「引き出物のタオルはよかった」と言ってもらえます。インナーパイルを選んで本当によかったです。』
スタッフ名: まさえ
40代、夫と子ども1人と3人暮らし
愛用品: ユキネ バスタオル(神藤タオル)
使用歴: 約2年
『普段、頂き物のタオルも多く、タオルはたくさんあるのですが、「ユキネ」の色合いや、上質な感じに惹かれて購入しました。触り心地は、しっかりとした固め。普段は柔軟剤を使わず、天日に干していますが、特にお手入れしなくても劣化することなく、いつも変わらない安定感のある商品です。バスタオルは、157cmの私にはちょっと大きめに感じます。
カラーバリエーションが豊富なので家族で使い分けてもいいですが、「キ(ベージュっぽい色)」などシックな色で、ホテルみたいに揃えられたらいいなと思います。』
スタッフ名: ますみ
30代、夫と子ども2人と4人暮らし
愛用品:インナーパイル フェイスタオル(神藤タオル)
使用歴: 約1年
『初めはデザインに惹かれ、次にガーゼとパイルのコンビを試してみたいと思い購入を決めました。フェイスタオルをお風呂上がりに使用しましたが、吸水性が高いので、158cmの私にはフェイスサイズでも十分です。拭く、というよりは上からポンポン軽く押さえるだけで水を吸い取ってくれるイメージです。我が家は柔軟剤を使っていましたが、メーカー推奨通りに柔軟剤の使用を止めたらフワフワの感触と吸水性の持続力が高まりました。』
スタッフ名: ななえ
40代、夫と子ども1人と3人暮らし
愛用品:ユキネ フェイスタオル(神藤タオル)
使用歴: 約1カ月
『洗面所の手拭き用に色を変えて楽しめるタオルを探していました。一日中家族がかわるがわる使うので、交換したのが色でわかるのがよいですね。中でも「ミドリ」がお気に入り。すぐに乾くので気兼ねなく替えられます。』
スタッフ名: ゆうた
40代、妻と2人暮らし
愛用品: ウキハ フェイス&バスタオル(ヤーンホーム)
使用歴: 約2年くらい
『「ウキハ」は、フェイスタオルを枕に巻いたり、バスタオルやそれより大きいブランケットをベッドに敷いたりして使っています。こだわりのつまった生地を使ってつくられた「ウキハ」は、本当に肌触りがよく、吸水性も高いので、顔などが触れるところに常に置いておきたいもの。洗濯するほどにふんわり柔らかくなっていくので、いい意味で最初とは全然ちがう感じになっていきます。これから、家族が増える予定なので、ベビーベッドに敷いたりと、ますます出番が増えるだろうアイテムです。』
————————-
愛用品: ユキネ バスタオル(神藤タオル)
使用歴: 約2年くらい
『色々使いましたが、今、水回りでメインで使っているのは「ユキネ」です。安定感があって、使うほどにふわっとしてきて、いい意味で普通に日々使うのに最適。サイズ感、薄さがすべて丁度よく、何のストレスもありません。洗濯は、乾燥機を使用。全く劣化を感じません。色は「ハイ(グレー)」で揃えていて、見た目も気に入ってます。』
スタッフ名: あきら
40代、妻と子ども1人と3人暮らし
愛用品: ベーシックソフトタオル(ファイバーアートステューディオ)
使用歴: 約3カ月
『何回触れてもひんやりしない、ふわふわのタオル。ベーシックな感じがとても気に入っています。まだ、使い始めて日は浅いですが、ずっと、長く使ってもいい品質のまま使い続けられるものだと期待しています。』
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愛用品: ユキネ バスタオル
使用歴: 約1.5年
『最初の感動は少なかったですが、いい意味で毎日普通に使いたくなるのが「ユキネ」。長く使っても、経年劣化を感じない最高のタオルです。』
スタッフ名: としゆき
40代、1人暮らし
愛用品: プリマベーラ フェイスタオル(コンテックス)
使用歴: 約3年
『フェイスタオルを愛用しています。
洗うたびに柔らかさが増して、ずっとフワフワが続きます。長いパイルがしっかり水分を吸収してくれるところと、重さを感じないほどとても軽いところが気に入っています。』
スタッフ名: まどか
30代、1人暮らし。
愛用品: インナーパイルタオル バスタオル(神藤タオル)
使用歴: 約1年くらい
『タオルとしてではなく、枕カバーとして使っています。寝ている間ずっと直接顔に触れるので、肌触りは重要。インナーパイルタオルは表面がガーゼなので、肌にまとわりつく感覚もなく、さらりとしていて不快感がありません。さらにガーゼ層の間のパイルのおかげでふかふか感も感じられるので癒やし効果もあるような気がしています。季節を問わず、1年中使えるのもお気に入りポイントの一つです。』
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愛用品: 2.5重ガーゼタオル Lサイズ(神藤タオル)
使用歴: 約1年くらい
『ちょっと肌寒い季節に肩から羽織ったり、真冬は電気ブランケットをひざ掛けにして、その上から2.5重ガーゼタオルを掛けています。熱が逃げていかないので、足元ポッカポカでエアコンの使用も最低限に抑えられます。Lサイズは大判なので、夏場のタオルケット代わりにすることもできますし、何かと重宝します。乾きが早いので気軽に洗濯ができるところも、ついつい手が伸びてしまう理由の一つです。』
スタッフ名: みわこ
40代、1人暮らし
愛用品: インナーパイル フェイスタオル(神藤タオル)
使用歴: 約2.5年
『コロナ禍で手洗いの頻度が高くなり、一般のタオルだとすぐにビショビショになってしまうのですが、「インナーパイルタオル」は、頻繁に拭いても拭き残しを感じさせず、いつも心地よいのが気に入っています。落ち着いたカラーバリエーションなので収納した感じもいいです。チャコールは手拭き用、アイボリーはお風呂用と、使い分けて愛用しています。』