スウェーデンの首都ストックホルムからおよそ20kmほど離れた場所にある港町、グスタフスベリ。北欧を代表する窯の「グスタフスベリ/Gustavsberg」や、陶芸家リサ・ラーソン/Lisa Larsonの工房があったりと、スウェーデン有数の陶磁器の町として有名です。
ヨナス・リンドホルム/Jonas Lindholmも、そのグスタフスベリに工房を構える作家の1人。彼がつくる「ホワイトライン/White Line」シリーズは、本国だけでなく世界中にファンの多い名作です。
こちらのジャグは、茶色の素地に白い釉薬が施された上品な佇まい。しかし、よく見ると表面はろくろ成形によって波打っていたり、フチや持ち手にわずかに素地が覗いている部分もあります。釉薬の濃淡がアクセントとなり、柔らかな表情を見せてくれます。
持ち手が斜め上に伸びるようにつけられているので、手に持ったときに少し傾きます。しかし、注ぐ際には、これがとても好都合。使い勝手も申し分ありません。
オレンジジュースや水をこのジャグに入れ替えるだけで、グッと食卓の雰囲気は引き締まります。大きめのサイズは、花器として使ってもインテリアを華やかにしてくれます。小ぶりなSSサイズは、サラダのドレッシング入れにしても上品になります。使うシーンが限られてしまいそうに思いますが、実は食卓を越えて、インテリアとしても使える万能選手なのです。
陶磁器をこよなく愛す町で生まれた白いジャグは、国境を飛び越え、私たちの暮らしに彩りを与えてくれるはずです。