北欧フィンランド生まれの児童文学「ムーミン」とフィンランドを代表するテーブルウェアブランド「アラビア」による、「ムーミンマグ」。毎年夏と冬に発売される“季節限定マグ”は2006年から続く人気シリーズです。また、トーベ・ヤンソン生誕100周年やムーミンバレーパークオープンなどを記念してつくられる“アニバーサリー限定マグ”もあります。
冬と夏の“季節限定マグ”は、雪国ならではの夜の長さを思わせるちょっぴり大人な雰囲気の冬の物語と、ようやく夏がきた!と言わんばかりにからりと明るい夏の物語が描かれています。
この2つの季節が醸し出す空気感の違いは、作者トーベ・ヤンソンの心情の違いともいわれています。
児童文学と侮るなかれ。大人も思わず夢中になってしまう哲学的なテーマが詰まった物語に思いを馳せて、マグに描かれた場面を眺めるのもおすすめです。
泡たっぷりのカフェラテやスパイスたっぷりのホットチャイは冬マグに。夏マグには爽やかな朝にぴったりなフレッシュジュースや、氷をたっぷり入れたフレーバーウォーターで夏の爽快感を感じて。
季節やシチュエーションに合わせたとっておきのドリンクを飲みながら、マグに描かれた物語の中をのんびり旅してみませんか?
■ガーデンパーティー/Garden Party【2023年夏季限定】
ムーミンたちがさまざまな動物たちと一緒に庭でパーティーを楽しむ様子が描かれた「ガーデンパーティー」。こちらは、コミックス「ジャングルになったムーミン谷」がモチーフになっています。
ある夏の日、ミィが見つけた「熱帯のタネ」を蒔いたところ、屋敷の周辺はたちまち熱帯植物が生い茂るジャングルになってしまいました。いたずら好きなスティンキーが、「本物のジャングルみたいにしよう!」と動物園の猛禽な動物たちを逃がしたからさぁ大変。最初は襲われそうになりながらも、ピンチに見舞われた動物たちを助けたことで友情が芽生え、一緒にガーデンパーティを楽しむほど仲良くなったのです。ムーミンの夏の物語らしいドタバタ劇に元気を貰えるデザインです。
■ウィンターワンダーズ/Winter Wonders【2022年冬季限定】
スケートをするムーミンたちが描かれた「ウィンターワンダーズ」は、コミックス「やっかいな冬」のワンシーンがモチーフとなっています。
ムーミンたちは本来、冬は冬眠しているのですが、なぜかこの冬は誰にも眠気がやってこず、「新たな伝統をつくるとき!」というムーミンパパの号令とともに外に出てみることに。そこで出会ったのが、ウィンタースポーツが大得意なブリスクさん。ムーミンたちはブリスクさんに勧められるがまま、スケートやスキーに初めて挑戦しますが悪戦苦闘。今回の絵柄では、スケートをしているシーンが採用されています。氷の上で一生懸命バランスをとろうとするムーミンパパや、恐る恐る立ち上がろうとするも、上手くいかないムーミンの姿に思わず笑みがこぼれる絵柄です。
■サマーフィッシング/Summer Fishing【2022年夏季限定】
3つのコミックス「ムーミンパパの灯台守」「ムーミン、海へ行く」「黄金のしっぽ」に登場する釣りのシーンを特別にコラージュしてデザインされた「サマーフィッシング」。
ムーミンたちにとって、釣りはとても身近なもの。食料を得るため以外にも、怒っている時や落ち込んでいる時に、海や川に釣竿を垂らしてじっとしている時間が気持ちを落ち着かせてくれるようで、頻繁に釣りに出かける様子が登場します。
今回の絵柄には、灯台のある島に引っ越したムーミン一家の暮らしの様子や、嵐による大波で運ばれた魚を見つけたトゥーティッキが網ですくいあげる様子などが描かれています。
■スノーブリザード/Snow blizzard【2020年冬季限定】
小説「ムーミン谷の冬」ではじめて吹雪に見舞われたムーミンの姿が描かれています。
生き物の様にヒューヒューとうなって押し寄せてくる吹雪に驚き、恐怖に震えるムーミン。猛吹雪に対抗しようと四つん這いになりながら耐えていましたが、力尽きて吹雪に背中を向けて吹かれるがままに歩きはじめます。だんだんと楽しくなってきて踊りながら流されていると、いつの間にかあたたかい光の灯った水浴び小屋までたどり着くことができたのです。
立ち向かうばかりではなく、時には流れに身を任せるのも一つの手だということを教えてくれるシーンです。